犬から人間(ひと)へ

犬を高いお金で求める方、知り合いの方から頂く方、いろいろな情報から貰い受ける方、いろいろおられると思います。犬にとって飼い主は最良の友(主人)なのです。飼い主の方の都合で不幸な生涯を送った犬達は数多くいます、救われて幸せに生活しているのはごく一部の犬達です。人間が精神的に占有できるということで簡単な気持ちで犬を飼う方が多くおられます。しかし犬に対しての知識の無い方がしっかり飼育、しつけできるでしょうか?
犬というのは本来人間に対して従順で飼い主を信頼しているのです。犬を虐待する、一緒の時間が持てない、犬に対してまったく無知、そのような方は犬を飼育する資格はありません。 また過保護な飼い主の方は正しい飼育、しつけ方の指導が必要です。犬の命はせいぜい長くて15年位です。その年月犬はあなたを理解し信頼を得ようと一生懸命です。対話も行動も無い生活はつらいのです。「 犬から人間(ひと)へのお願いです 」
                               


   子犬の求め方

 犬を飼いたい、前からこのような犬を飼ってみたいと思っていた方、犬が好きだから飼おうかなと思う方、自分はあまり犬が好きではないがお互いの伴侶、子供が欲しいと言うので求めようとする方、簡単に衝動買いする方それぞれいろいろおられると思います。
 しかし犬は飼い主のもとで家族の一員として生活するようになれば一生涯です。
 一般の方で犬を求めようとする方は、一番に子犬の性格、気性を重点に考えなければなりません。
 できる事であれば、飼い主の要望に応えてくれる犬に対しての知識豊富な繁殖経験の長い繁殖者から求めるようにした方がいいでしょう。その後いろいろと相談に乗ってもらえます。その次に大事なことは健康的である事です。繁殖管理の正否で子犬の健康状態に違いが出てきます。また求める方は犬の値段的なことも考えると思いますが、特別な事を目的として求めるのでなければ何十万もするものではありません。訓練を施して楽しんでみたい方、ショウ(展覧会)で遊んで見たい方、番犬として飼いたい方、パートナードッグとして飼いたい方また社会的に役に立つ犬にしようと考えている方、さまざまと思いますが、一番に重要な事は,求め方と求めようとする犬の性格、気性と健康的なことです。


   初心者の簡単な子犬の選び方

 子犬をお求めなさる時は、まずブリーダーの方に父母の性格と血統的なことを教えてもらいます。それから御希望の性別と犬種のよって毛色を決めます。それから歯の咬合、男の子の睾丸の検査それから健康的で牡は男の子らしく牝は女の子らしい性徴の子犬をアドヴァイスをもらい選びます。性格、気性が明朗、大胆でいろいろな物に興味を示す健康的な子犬が気質のよい子犬です。また親犬も見せてもらうとよいでしょう。大型犬も小型犬も選び方は基本的に同じですが、小型犬の場合大型犬以上に、マスク(顔)、サイズ(大きさ)に重点が置かれます。健康的な子犬の簡単なポイントについて @ 目は生後日数によって違いますが生き生きとして輝いて女の子は男の子に比べ優しい眼をしていて、目ヤニが出ていたり充血している子犬は注意を要します。A 鼻は鼻鏡が乾燥していなく、しっとりしていてツヤがあるかどうか注目します。 B 口の中は淡いピンク色をしていて口臭がないかどうかチェックします。 C 皮膚はかさついていない薄いピンク色で赤い皮膚また皮膚病のような疑いのある場合は避けましょう。 D 被毛は艶があってフケなどが多く浮いていないか注目します。 E 背中の背線は犬種によって違いはありますが、基本的には背線がまっすぐで鯉背(鯉のように湾曲)、凹背(内側に湾曲)ではないか観察します。 F 肛門周囲が汚れていないか観察して汚れている場合は避けたほうがいいでしょう。


   子  犬  と  は

 犬の一生で子犬と呼ぶ時期は犬種によって少し違いはありますが、生後4ヶ月くらいまでを子犬と呼び人間でいう幼稚園入園前です。生後5ヶ月頃から1歳までが幼犬で幼稚園入園から小学校卒業の時期です。1歳から1歳半までを若犬と呼び中学生の時期です。1歳半から2歳までが未成犬で高校生時代です。2歳以上で成犬となり人間の大人です。子犬を迎えた後、母犬からの移行抗体が切れるであろうと思われる頃に動物病院にてワクチンの接種をします。
子犬を譲り受けて生後3ヶ月経過の子犬は動物病院にて狂犬病のワクチンを接種してその地域の役所に蓄犬届けを提出しなければなりません。狂犬病のワクチンは法律上の義務で、様々な伝染病予防のワクチンは最低限度の飼い主の義務です。狂犬病ワクチンと混同しないように動物病院にて伝染病のワクチンを接種してください。
その後、年1回の狂犬病ワクチンの接種と動物病院での追加ワクチン接種また夏季期間(6月〜11月初め頃)のフィラリア予防薬の投与は飼い主としての最低限の義務です。


   ブ リ ー ダ ー と は

ブリーダーとは本来、各犬種のスタンダードに基づいて犬質の向上に努め優秀な子犬を作出することを目的として、良質な血液を入れ自家繁殖犬の犬質のレベルアップを図ることを使命として個々の血統などを研究している繁殖者をブリーダーといいます。優秀な子犬とはスタンダードに沿った外貌、容姿などはもちろん、犬種特有の性格また健康体である子犬のことです。
犬と共の生活を望む方々は、ショウ(審査会、展覧会)や様々な競技会などへの出陳を楽しむ方々、また社会貢献に役立てる(警察犬、災害救助犬など)ために訓練育成する方々ばかりではありません。
一般の愛犬家の方々は健康で良い子犬をできるだけ安価で求め、その後の育成飼育管理についてのアドヴァイスをもらえる事に魅力を感じると思います。
子犬の外貌、容姿については勿論ですが、一番重要なことは求め方と子犬の性格気質と健康的なことです。一口にブリーダーといいましても様々な繁殖者がおります。             「本来の目的にかなったブリーダー」、「利益追求優先ブリーダー」、「経験知識の薄い自称ブリーダー」、「素人ブリーダー」など多様です。子犬を迎えようとお考えの方々は犬に関しての知識経験の豊富な、お求め後の様々な相談に的確にアドヴァイスのできるプロのブリーダーから子犬を迎えることをお勧めします。